もう陥落寸前



「ねえ、デートしない?」




 爆、弾、発、言!

 固まった私。
 返事を待つ星野。
 にやにやしている紀子。

 横にいた紀子と星野が「頑張れめげるな星野」「ありがとう。俺頑張る」などといっているのを見て、いつ親しくなったのよ、といった。




「だって、ねえ?」
「ねえ?」




 なにが"ねえ?"だ!

 私はついに机に突っ伏した。

 

 ちょっとばかし首を傾げた星野がかわいい、だなんて思ってしまった自分は、もう駄目かも知れない。



 もはや私を守る、壁も陥落寸前である。








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