キス、誘惑の唇




好きでもない人とキスなんて出来ない。


そう思ったら唇のお手入れすらしなくなった。


彼といたときは、キスしてほしくて。

彼が誘われるような唇でいたくて。

いつも潤わせていたというのに。


そんな私の前にいる彼は、私とは違いあの頃のまま綺麗な唇をしている。




「君は、綺麗なままね…」




皮肉のようにそう言えば、彼は面白そうに笑った。




「俺が綺麗でいなくちゃ、先輩を潤してやれないでしょ?」




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