キス、誘惑の唇
一月前、会社を辞めるか副社長と付き合うかという選択を迫られた。
今の仕事はどうしてもしたかった私の夢で、絶対に辞めたくなかったのだ。
だから私は当時付き合っていた彼との別れを決意した。
でも、そのあとに残ったのは後悔ばかり。
私は彼が好きで。
彼がいないと何も出来なくて。
仕事を辞めてでも、彼を選べばよかったと後悔したのは三日も経たないうちだった。
「…キスなんて、してないもの…」
そんな心境でキスなんてできるわけがない。