True Love
杏ちゃんは須田くんとの花火大会のことを話してくれた。

「小学校2年生の時にどうしても花火大会に行きたいって駄々をこねてたの。でも私の家は共働きで帰りも夜遅くてね、ひとりじゃ行かせられないって許してくれなくて。
その時、私と同じ学童クラブにいた京平がその話を聞いて『じゃあ、俺が一緒に行く』って言いだして、私の親を説得してくれたの」

「へえ、それでそれから一緒に花火大会に行くようになったの?」

「うん。毎年、律儀に私に同行してくれるの」

杏ちゃんは少し照れくさそうに笑った。

「須田くんって優しいね。だから好きなの?」

私の質問に杏ちゃんは「ええっ!?」と反応する。顔は真っ赤だ。

少し間を置いてから私の質問を肯定した。

「…なんかね、うん。気づいたら好きになっちゃってた…」

こんな杏ちゃん見たことないってくらいにしおらしくなる。と思うと急に強気な顔つきになる。

「次は花音ちゃんが白状しなさい!好きでしょ、柴崎のこと」

ブーメランのように同じような質問が私に返って来る。でも、杏ちゃんが言ったのに私が言わないわけにもいかず…。

「…す、好きです……」

私がそういうと満足そうに笑っていた。やっぱりね、と。

好きな人のことを友達に白状するというのも、かなり緊張するものだな…。
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