クローバーの起こしたキセキ

プロフィール帳






今私の目の前に突き付けられているものは何か。
それはプロフィール。
そして突き付けているのは海原君。
何でこんな状況になったんだっけ・・・・・。




そうだ、なんか私が病室に入った瞬間海原君が私に、ん、と言いながら・・・・・。
と、とりあえず書けばいいのかな?私はありがとうと言いながら受け取り、書こうとしてペンが無い事に気付く。




「ごめん、海原君。
今ペン持ってないから書けな・・・・・」




そこまで言った所でペンが上から飛んできた。
驚きながらも目を瞑りながらキャッチの体制。
でも、目を瞑っているから何も見えずに頭にコツンと当たる。




「・・・・・ぷっ」




この笑いが聞こえてくるまで上から降ってきたんだと信じていた私はずっと天井を睨んでいた。
・・・・・海原君が笑った、すっごい軽く、しかもたぶん私をバカにした笑いだろうけど。
ペンを上に向かって投げたのだろう、手の形が上に何かを投げた時の形だ。




「もう、そういうのやめてよ」




わざとつっけんどんに言い、プイッと横を向く。
帰る振りをすると予想通り。




「ま、待てって。
悪かった、まさかあれを取れないとは思わなくて・・・・・」






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