クローバーの起こしたキセキ

大好き






泣き疲れて眠った私は、先生の車で家まで送ってもらったらしい。
次の日、伊藤先生に教えてもらった。
碧海が、麻美は今深く傷ついてる、何も聞かないであげてくださいと言っていたとも。
私は伊藤先生に気分が悪いから学校を休むと伝え、ベッドに寝っ転がってまた眠りに落ちた。




「・・・・・み、・・・・・ま、麻美!」




誰かに呼ばれて私はベッドから飛び起きた。
汗をびっしょりかいていて、思い出せないけどすごい嫌な夢を見ていた気がする。
目の前には碧海が心配そうな表情で私を見ている。
碧海が起こしてくれたんだ。




「麻美、大丈夫?すごいうなされてたけど・・・・・」




「うん、もう大丈夫・・・・・。
もう夕方なんだね、私何時間寝たんだろ」




窓から見える空の色は、夕焼けでオレンジ色に染まっている。
碧海に私ってねぼすけ〜と言って碧海に笑いかける。
いつもなら碧海はほんっとうね、なんでそれで成長しないかな〜とか言って茶化すのに。




「麻美・・・・・。
無理はしないでいいから・・・・・。
笑う必要なんてないんだから、悪いのはあいつ、光月だけ。
だから・・・・・そんなになるまで我慢しないで・・・・・っ」




「碧海?何言ってるの?私何も我慢なんか・・・・・」






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