クローバーの起こしたキセキ

信じられない出来事






海原君に別れを告げられて二日。
私は学校を抜け殻のように過ごした。
もちろん家でも同じ。
そんな私をみて耐えきれなくなったのか、何も聞かないでくれていた碧海が私に声をかける。




「麻美、どうしたの?私、麻美がそんな姿でいるの耐えられない。
何か悩み事でもあるの?相談に乗るよ」




優しい声で言う碧海をみてつい私の目は涙でいっぱいになる。
そんな私を見て、碧海は先生に近くにいた子に何か言ってから屋上に連れて行ってくれた。




「麻美、あの子に授業は気分が悪いので出れないって伝えといてって頼んだから大丈夫だよ。
何があったか話してくれる?・・・・・無理はしなくてもいいからね」




ゆっくり、私を気遣うように言ってから私の目を見る。
海原君のことで泣くのはもうやめると決心したので上を見ながら軽く世間話でもするような口調で言う。




「私、海原君に振られちゃった。
告白したらお前なんか好きじゃないって」




また涙が滲んできそうになるけど我慢する。
何も言わない碧海に私は不思議に思って碧海を見る。






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