cho to hands
○
いつの間にか、好きだった。

あの笑顔も、声も、目も…
背の高さも、大きな手も
ペンギンみたいな歩き方も、

だんだん秋が深まる頃に
まっ赤な紅葉を一緒に観て

冬の澄んだ空気も雪も…
一緒に感じている時間と場所と

彼と私の取り巻く環境すべてが
温かくて、好きになっていった。

彼の名前も知らなくて
甘いものが好きかどうかも
知らないまま、好きになった恋。

私から好きだと言った…恋。

もう私の会社の入社書類が
届く時期は終わったから…
郵便屋サンの大輔サンは
毎日会社には来ないけれど

この恋は繋がっていた。

初めて手を繋いだ時は
大輔サンは…私を
亜貴と呼んでくれていた。

キスをしてくれた時も
優しく私の名前を呼んでくれて
どんどん、夢中になった。

私を包んでくれているような
温かさをいつも感じていて

いつもドキドキしていた。
< 1 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop