女達の戯言
その女(ひと)は50を少し越えていて
未だ独身だった。


名前は江藤さん。


江藤さんのお家は代々、
繊維を取り扱う会社を経営
されていた。


生粋のお嬢だ。


けれど、数年前にお父様を
病で亡くされ
二人いるお兄様たちは
それぞれ地元の信金などに
勤めておられ
誰も跡を継ぐことは無かった。


なので、敷地内にあった会社と
織物工場は全て処分され
その代わりに離れを作り
江藤さん一人でそこを
使用していた。


そもそも江藤さんと私が
初めて出会ったのは
私がとあるショップにて
店長をしていた時の事だった。


そこにアルバイト希望として
江藤さんがやってきた。


約束の面接日、
江藤さんがやってきた。



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