Sweet*Princess



――――史斗へ


史斗がこの手紙を読んでるってことは、私はもうこの世にいないのかな?
少しでも史斗が悲しんでくれてるといいな、って少しわがままなことを考えてしまいます。


史斗は覚えてる?
あの丘の上で、『二十歳になったら結婚しよう』って約束したよね。
今までも今もずっと、あの約束は私の心の支えだったの。
早く私をあなたのものにしてほしかった
ずっとずっと、死ぬまで私を離さないでほしかった
あの時、あなたと手を繋ぎながら私はそう願ってたよ。


これを読んでる時、あなたにはもう大切な人がいるかもしれない
だから忠告!
史斗、あなたはもっとわがままになっていいのよ?
もっと、欲張りになっていいのよ?
欲しいものは欲しいって言っていいのよ?
人に遠慮してばかりのあなたを変えてくれる、そんな人がきっと現れるわ
そう、信じてる。


ねぇ、史斗。
約束果たせなくてごめんね
置いていってごめんね
傷つけてごめんね


愛してるわ
だから、あなたが迷った時
あなたの進むべき道を照らす星になって
私はきっと輝き続ける


生きる希望を与えてくれたあなたに
今度は私があなたに光を与える


私はロマンチストじゃないけれど
これだけは胸を張って言えるわ


『ずっとずっと愛してる』


さようなら



*
< 176 / 231 >

この作品をシェア

pagetop