この力があるかぎり



「ふーん…それで?」


え…それで?って聞かれても…


「えっと…全ての能力が一応使えるの…」


「へー…そういう役で劇をやるってこと?」


…?お母さんは何か勘違いをしている…


「だから、本当に現実で超能力が使えるの…」


「…?そういう劇をやるんじゃなくて?」


「違う…」


やっぱりお母さんは誤解している…こうなったら能力を見てもらって信じてもらうしかないか…本当は能力は使いたくないけど、多分それじゃなきゃ信じないと思う。


「ちょっと見てて…」


そう思った私はお母さんのコップに意識を集中させた。


「SK(サイコキネシス)」


そう言うとお母さんのコップは30cmほど浮いた。


でもすぐに…


ガシャン


音をたてて落ち、割れてしまった。


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