この力があるかぎり



私は…みんなが幸せになれるように能力を極めたい。


ほぼ全ての能力を持っていると言っても使えなければ意味がない。


それに、私がこの組織に入れば一番安全だと思うから…


私のせいで身近な人を巻き込みたくない。


…私だけでなく、こういう力を持っていれば誰もがこう思うだろう。


それに一番知りたいのは…


「今は…もう6時過ぎね…美紀。寮へ案内するわ。では…お母さんとはここでお別れだけど…いいかしら?」


…もう寮へ行く時間なのか。


別れる…と言ったって、お母さんは相変わらず気持ち悪い程の笑顔を浮かべているし、悲しくないみたいだから私からも特に言うことは無い。


「はい。ユナさん…寮への案内お願いします。」


寮ってどんな所だろう…


「じゃあ…ルイカ。寮へテレポートして。」


「はい。わかりました。」


あ…ルイカさん。


最初からいたみたいだけど、一言も喋らなかった気がする…


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