私は男を見る目がないらしい。
 

そのうち横にいたはずの朔太郎が私の上に覆い被さるように移動してきて、私は完全に動きを封じ込められてしまう。


「さ、朔、んっ」

「ちょー好き。美桜」

「!」

「みおー」

「ちょ、朔っ、あっ、」


甘えスイッチが入ってしまったらしい朔太郎は私が着ていたシャツをぺろりとめくり、手と唇を私の身体のラインに沿ってするすると伝わせ始める。

ことあるごとにその手は意地悪に動き、そのたびに私は恥ずかしくなるくらいの甘ったるい声を発してしまう。


「んっ、やっ、だめぇ……っ、」

「かわいい、美桜。もっと鳴いて?」

「っ、あんっ、あぁっ」


朔太郎の甘い声に我慢ができなくなった私は声を出してしまった。

起き抜けで身体に力が入らないのに、朔太郎が触れるたびに身体はビクビクと反応してしまう。

私が反応する場所を見つければ、そこを執拗に攻めてくる。

 
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