私は男を見る目がないらしい。
「ひゃっ!?えっ、なっ、何っ!?」
「……まだ話終わってねぇし。行くなよ」
「な、ちょ……っ、朔太郎……っ?どうしたのっ?」
「美桜」
「っ!!」
後ろからぎゅっと抱き締められて、吐息がかかるくらい近くに朔太郎の顔があって……加えて、朔太郎は私の耳元で甘く囁くように私の名前を呼ぶ。
それに対して私の身体はびくんっと跳ね、最高潮になっているはずの心臓の鼓動はさらに速度を増した。
ま、待って……!
この男、私を殺す気っ!?
心臓持たないってば!
殺されてたまるか!と、私はもぞもぞと動いて朔太郎の腕から逃げ出そうと試みるけど、朔太郎の力は思っていた以上に強くて、びくともしない。
「ちょ、ちょっと!離してっ?話なら聞くから!」
「……嫌。離さない」
「はぁ?何でっ?もう、ほんとに冗談はやめてってば!こんなとこ、誰かに見られたら……っ」
「……冗談でこんなことしてるわけじゃねぇよ。それに、別に誰に見られようと何の問題もねぇだろ?昔俺たちが付き合ってたことはみんなも知ってるし、今も別に他に相手いるわけじゃねぇんだから」
「そういう問題じゃないってば!早く離してよ!意味わかんないし、こんなのおかしいって!」
「おかしくなんてないし、こうする意味も少し考えればわかることだろ?」
「はぁ?わかるわけないでしょ!?」
「……この状況で何でわかんねぇんだよ。美桜、そんなに鈍かったっけ?……仕方ねぇからわからせてやるよ」
「ひゃっ!?ちょ、どこ触って……っ、やだ……っ」