私は男を見る目がないらしい。
 



「ん……、」


目を覚ます。辺りは暗い。

……どれくらい寝ていたんだろう?

私はしばらくぼんやりとした後、むくりと身体を起こした。

まだ身体はだるいし腰も痛いけど、朝から続いていた下腹部の痛みはかなり和らいでいる。

はぁ~良かった、と私は息をついた。

今何時だろう?と時計を見ようと身体を動かした時、寝室のドアが開き、リビングからの明かりと共に、朔太郎の影が寝室の床に落ちてきた。


「……あ、美桜?起きた?」

「!あ、朔太郎……うん」


そろりと寝室に朔太郎が入ってくる。

ベッドを揺らさないように気を使ってくれているのかゆっくりと腰掛けて、私の顔を覗き込んできた。


「大丈夫か?」

「ん。もう、大丈夫」

「そっか。なら良かった」


リビングからの明かりが朔太郎の表情を見せてくれる。

安心した、という表情に、私も安心感に包まれる。

ツラい時に好きな人がそばに居てくれることが、こんなにも温かいなんて。

 
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