私は男を見る目がないらしい。
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ある金曜日の夜。
私は営業部の理子(さとこ)さんに誘われ、久しぶりに飲みに来た。
最近は理子さんや友達からの誘いがなかったのもあって、こうやって外で飲むのは久しぶりだ。
朔太郎ともわざわざ外に行ってまで飲んだりはしないから。
お腹を満たしてお酒も進んできた頃、私は理子さんに相談を持ちかけた。
……数日前、朔太郎が「お金を貸してほしい」と言ってきた件について、だ。
恐る恐る、理子さんに意見を求める。
「……どう思います?」
「ない!!あたしは絶対ないわ~そんな男!」
「う……っ!」
こんな反応がくるかもと予想していたとは言え、はっきりすっぱり即答で、私は怯んでしまった。
そしてつい、朔太郎のことを弁護してしまう。
「で、でも今だけ、ですよ?ちゃんと仕事を始めれば、そんなことは絶対になくなるはずですし。3ヶ月くらい経つけど、お金を貸して欲しいなんて言われたのははじめてのことだし、どうしても困ってたんだと思うし」
「美桜はその男のことを好きだから、そう思うのかもしれないけどさぁ」
「う……っ!」
「ハッキリ言うけどさぁ、恋人に“金貸して”なんて言う男、絶対に信用できないわよ?結婚してギリギリのお小遣いで過ごしてるとかじゃないんだから。恋人なんて関係、所詮は赤の他人なのよ」
「うぅ……」
理子さんの言う言葉はもっとも過ぎて、私はそれ以上、うんともすんとも言えなくなった。