月夜の黒猫



あれから月詠さんに傷の手当てをしてもらい、今は渡された氷嚢で頬を冷していた。





理事長と黒澤先生は防犯カメラの映像を確認するため隣ノ部屋に入っていった。






だから今は月詠さんと2人きりである。




かく言う月詠さんはブランケットを抱えてソファに座ってる。













『……(ボー)』


美「……(眠そう…)」













月詠さんはすごく眠そうにボーっとしている。
































ガチャ…



私が月詠さんの様子をボーと見てると、隣の部屋に続く扉が開く音がした。












夏「朔夜ぁー、裏取れたからこっちで処分しておくなー?」


『んーありがと』


雪「…朔夜おつかれさん。神崎も災難だったな。それにしても落ちてきた人間を無傷で軽々と助けるなんてさすがだな。」


『…?んー』

美「あ、いえ!月詠が助けてくださったのでっ!」






理事長は入ってすぐ月詠さんに用件を伝えて私達の向かい側のソファに座った。



その後に続き黒澤先生も座り、月詠さんと私に労りの言葉をかけて月詠さんを称賛した。






























夏「朔夜眠い?」

『…ん。』


雪「起こすから寝ていいぞ~?」



『……ねる』



美「…あっ、私どきますねっ!」





月詠さんが寝れるように私は月詠さんの隣から慌てて立ち上がった。


すると月詠さんは靴を脱ぎブランケットを全身にかけてソファに横になった。
































『…神崎さんも、ねる…?』


美「…えっ?あ、えっ!?」





横になった月詠さんはあろうことか自分にかけていたブランケットをめくり、ソファの空いている場所をポンポンと叩いて私を誘った。


私は慌てふためく。


そうしていると、月詠さんはびっくりする行動に出た――…






































『……夏、雪、、いい?』



夏雪「いいぞー」



『ありがと』
グイ、


美「うぇ?!」






私は月詠さんに腰に手を回されブランケットの中には入れられた。



しかもブランケットのなかで月詠さんにがっちりホールドされてしまったのだ。












『おやすみ』


美「っ//////」







しかも耳元で囁かれた!
少し掠れた声がめっちゃ色っぽかったよ!?たぶん、今の私は真っ赤だろうな。


月詠さんは囁いた直後静かな寝息をたてて寝てしまった。






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