【更新中】キミの声、聞かせて
「樹里、ゆっくりで良いんだよ」


無理する必要はない


《離れない?》


「もちろん。樹里から離れることはない」


樹里を1人になんてしない


たまには背中を押すことも重要。


「奈那が待ってるぞ。行っておいで」


俺は樹里の背中をポンポンと優しく叩いた


樹里はゆっくりと歩き出した


時折、振り返って俺の顔を見る


“大丈夫”という意味も込めて笑顔で微笑む


樹里はゆっくりと奈那に近づいていた


「樹里なんだよね?」


奈那の言葉に頷く樹里の姿が見えた


2人が何を話してるかは分からない


だけど、樹里が一歩を踏み出す理由を作ってくれたのは紛れもない、此処に来てくれた奈那のおかげだ


2人が笑ってればそれで良い
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