汚れたラブレター
転校生
「はぁ〜だるーい!だる過ぎて死んじゃう〜!」

教室の中は恋人だらけで埋まっている。一人恋人がいない浅香遥加はむかついついた。

「いちゃつくなら他でやれってのにさぁ!」
「それって負け犬の台詞だよ?」

遥加に話しかけてきたのは遥加の大親友の茜美奈子だ。

「どーせ私は負け犬ですよ〜。」
「ねぇ遥加?あんた顔はいい方なんだからその態度とかやめたらどうなのよ?」
「はっ!無理だね!」
「それと転校生来るわよ♪しかもお・と・こ♪」
「マジで!?」

彼氏のいない遥加にとってはヤバイくらいの大ニュースなのだ。
転校生がイケメンじゃなくても遥加は彼氏が欲しいだけだから気にしないのだ。

「かかってこい!恋の嵐よ!」
「彼氏の前にあんたをどーにかしなきゃね…。」

美奈子の話などまったく聞いてない遥加はノリノリだ。

「お前達席座れ〜!」

生徒が教師の一言で座る。
遥加はドアを見つめている。
もしかしたら転校生が入って来るかもしれないからなのだ。

「今から転校生を紹介するぞー!入れ!」

ドアが静かに開く。
クラス全員が静かになる。

「高谷昴です。よろしく。」

転校生の名前は高谷昴。
遥加は高谷をじっと見つめる。
結構のイケメンだ。
クラスの女子が高谷に質問をしている。
全て恋の話だ。

「じゃあ高谷の席は浅香の隣だな。浅香、高谷のこと頼んだぞ!」
「あ、はい!」

なんと高谷は遥加の隣になったのだ。
すごく遥加は緊張していた。
イケメンが隣に来る…。

「よよろしくな!」
「うん。よろしく。」
「ねぇ携帯持ってる?」
「持ってる。」
「メアド交換しようよ!ね?」
「浅香さんって優しいね♪」

高谷が笑った。
遥加はびっくりした。
高谷が笑顔はすごく綺麗だったからだ。

「昴って呼んでいい?」
「うん。遥加って呼んでいい?」
「うん♪」

遥加の恋の第一歩が始まったのである…。
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