紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「綾香、こ『あーら、こんにちは。私は蓮の彼女の吉祥院ルキアです。宜しくねぇー』………」
「…………」
蓮の彼女?
この女は一体、何を言っているの?
ん?
彼女?
もう一度、頭の中で復唱してみる。
………、
ならば私は一体…、なに?
うっそりと細めた目で蓮を見る。
蓮の言葉を遮ってまで私に話しかけてきた…、
蓮の膝の上に座っているその女、吉祥院ルキアとは一体何者なのよ?
何も言わず目で連にそう問うてみれば、当の本人は面倒そうに頭をバリバリかいて大きな溜息をついて見せた。
あぁ、そうですか。
あなたの膝の上に私と言う彼女を差し置いて彼女面している女性が居ようとも、私に説明する程の事ではないと…、
そうおっしゃりたいのでしょうかね?
あぁ、そうですかそうですか………