紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「時政殿」
「あ、ごめんね綾香」
「ううん、大丈夫」
時政先輩を咎める章吾の声を、私は上の空でそれを聞きながら答えた。
でも、本当は大丈夫ではない。
蓮が他の女生徒と仲が良かったと聞いたら、平然としていられなかった。
聞かなければ良かった。
私は…、
期待していのかもしれない。
蓮が自分以外の女の子と仲が良いなんてそんな事あるわけないと、そう高をくくっていたのだ。
そんな驕っていた自分の考えに、私ってサイテーだと自分を責めた。