紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「何だ、お前も行くのか?」
「ワリィか?」
「別に。…暇なんだな?」
「………ウルセッ!」
何とも楽しそうな会話に耳をすませながら、前方を歩く二人の広い背中をジッと見つめる私。
そしてボンヤリと今朝の、良牙との会話を思い出していた。
良牙とはあれから話し合った結果、やはりこのまま様子見と言うことで話しがついた。
本当はこのまま隆之さんのもとに行きたい。
今日からこの学園はタイミングよくテスト一週間前期間で、全校生徒皆は早帰り。
その間だけでも、ロスに行っちゃえばいいんじゃないかな?
…と思ったその時、良牙に言われたのだ。
『只でさえ綾香の点数は(モニョモニョモニョ…)』…と言われれば、何も言えなくなってしまう。
そうだった…と、良牙のその言葉に思い出した事があった。
この学園では試験を受けなければ、再テストなし、問答無用で0点を頂く事になる。
体調不良ならば学園も考慮してくれるが、理由もなしで試験を受けなければ学園は手厳しい対処を下すのだ。
下手すれば留年…とも、良牙に言われてしまったし。