紅Ⅱ(クレナイ)~解き放たれる鎖~
「…蓮以外のニオイがする……。誰だ?」
「………ッ」
良牙の言葉にすぐに、京極さんが思い浮かんだ。
けれど、それを良牙には言いたくない---
「綾香?」
早く言え、とばかりに睨みつけられているのを横から感じる。
良牙には”狼”の遺伝子が体内に入っているから、鼻が凄く利く。
本当に無駄に良すぎて、それがイヤになる時もある。
今がそう…。
でもそれは私の事を、心配しているからなんだけどね。
観念した私は窓の外を見たまま口を開いた。