STORMILY
ぼんやりとそんな考察をしていた私は、先生の言葉にギクリとした。


彼女達を、誘っちゃうんだ…。


いや、でもまぁ、そりゃそうだよね。


先生は生徒とコミュニケーションを取るのが目的で屋上に通い出したんだから。


私以外の、楽しくて明るくて会話が弾む生徒とも、思う存分語らってみたいよね。


「えーイヤですよー。紫外線浴びまくりじゃん」


「今日は風もチョー強いし。髪が乱れちゃう」


しかし彼女達は間髪入れず、その誘いを拒否した。


思わず、ホッと胸を撫で下ろす。


先生には悪いけれど、彼女達と時間を共有するのはちょっと遠慮したい。


頭が良くてスポーツも得意で、校則から大きく外れないよう、なおかつ決して地味っぽくダサくはならないよう、ヘアアレンジやナチュラルメイクなど、お洒落も上手に楽しんでいる、いわゆる「リア充」と形容される彼女達。


真っ黒なおかっぱ頭で唯一顔面に塗る物といえば、荒れ防止の薬用リップくらいという私とは大違い。


外見だけでなく、コミュニケーション能力も大幅に劣る私から見たら、キラキライキイキと光輝いている彼女達は、とてつもなく眩し過ぎる存在。
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