STORMILY
「ねぇ、庄井さん。ちょっと、話があるんだけど」


「時間良いかな?」


「あ、あの、でも、私この後バイトがあって…」


周りを囲まれ、しどろもどろに返答する。


「そんなに時間とらせないからさ。せいぜい5分くらい?」


「そうそう。だから、良いよね?」


有無を言わさぬ感じの口調に観念して小さく頷くと、そのままベランダまで誘導された。


まだ教室に残っていたクラスメート数人が、一体何事かとこちらを窺っている様子が視界の端に映ったけれど、触らぬ神にたたりなし、とでも判断したのか、ほどなくして皆そそくさと教室を出て行ってしまった。


「庄井さんてさ、いつも先生と屋上で逢い引きしてたの?」


「あ、逢い引き!?」


開口一番、青柳さんが放った言葉に、思わず変な声が出てしまった。


「ち、違うよ。別にタイミングを合わせてた訳じゃなくて、私が前から利用してた場所に先生も来るようになって、それで、成り行きで一緒に食べる事になっただけで…」


「ふ~ん」


「でもさぁ、経緯はどうあれ、やっぱマズイんじゃないの?教師が特定の、しかも異性の生徒と二人っきりで仲良くしてるなんてさ」
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