STORMILY
「だよねー」


「保護者とか教育委員会とかにバレたら、何か色々と面倒な事になりそう」


畳み掛けるように繰り出された彼女達の意見に、私の鼓動は大きくはねあがった。


もしそうなったら、先生の立場は…。


せっかく頑張って念願の教師になれたのに。


「私らさ、庄井さんの為を思って言ってあげてるんだよ?自分のせいで、先生があらぬ疑いをかけられたりしたら嫌でしょ?」


「そうそう」


「……うん」


頷きながら、精一杯声を絞り出し、私は返答した。


「もう、私、屋上には行かないことにする…」


「うんうん、そうしなよー」


「良かったー。分かってくれて」


「これで私らも一安心だよねー」


「じゃあ、私、この辺で…」


「あ、うん」


「ごめんねー?足止めさせちゃって」


「バイト頑張ってねー!」


それらの声に、ペコリと頭を下げて応え、教室を横切りドアの前まで来た時だった。


「……言われる前に、自分で気付けっつーの」


先ほどまでとはうって変わって、心凍らすような冷たい青柳さんの声が聞こえて来た。
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