ヤクザの家族になっちゃった!?



もう一度はぁ、

とため息をつき、

耳を塞ぐように丸まってると、

不意に腰を引かれた。

いや、引き寄せられたのほうが正しいか。


好きな人と体を密着させてるなんて


ドキドキしないはずがない。

何を考えてるの、

こんなの、期待させるだけだよ…

なんて切なくなりながら龍之介さんの顔を見上げると

視線に気づいた龍之介さんは

「ん。」

とだけいって満足そうな顔をした。

隣で寝たことはあるけどね、

その時はまだ龍之介さんのことなんとも思ってなかったし、

まず、こんなに近くなかったから寝れたんだよ!?

こんな抱き締められてるような態勢でなんて、

ドキドキして寝れないよ…

なんて思ってはいても、

私、結構図太い神経を持ってるようで、

龍之介さんに、耳を塞いでもらいつつ、

眠りに落ちた。

抱き締められたまま。


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