君の明日は、私の明日
「おい、兄貴…どこ行ってたんだよ…明日も学校じゃねぇかよ…」
俺が話しかけても兄貴は下を向いたまま何も言わなかった。
疲れんてのかぁ??
見てみると携帯を右手に持っていた。
そこには"松井 紗羅"と書かれていた。
いや、正確にいえば、それは、通話履歴だった。
「兄貴、紗羅とあってきたのかよ……」
紗羅は兄貴と同じ年で、隣の学校に通っている。
「…… 水無月と別れたばっかじゃねぇかよ!」
「もう、良奈のことは忘れた。ずっと前のことだ……俺寝るから部屋、はいってくんじゃねぇぞ」
兄貴はそういうと自分の部屋に入って行った…
兄貴…なにかあったのか?