可愛いあの人は高校生
あたし達はそれから見つめあうとまたキスをした。
深く、深く、甘く、そして少し苦いキスを・・・。

激しく舌を絡めていると昔の記憶のことなどどうでもよくなってくる。
このままずっと離れたくないと思った。


そして助手席のシートを倒し、加藤くんの手が服を脱がそうとしてきた。
あたしもこの人になら抱かれてしまってもいいと思っていた。

なのに・・・・。


突然加藤くんは手を止めた。

「どうしたの？」
あたしは加藤くんの手を握って聞いた。

あたしの体に不満があるのだろうか・・・？

少し不安になった。


「俺な・・・ちゃんとけじめつけるまで奈々に手出さねーから。もう昔みてーに傷ついてほしくないし。」

あたしはそれを聞くとまた涙を流していた。


この人・・・こんなにもあたしのことを考えてくれてたんだ・・・・。


嬉しさと幸せで涙が止まらなかった。
こんな幸せな涙があるなんて知らなかった。
こんな涙ならいくら流してもいい、そう思えた。


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