禁断〜許されない恋愛〜
○2、美夜の恋
恋そして失恋−美夜Side−

翌日…
はぁ〜
ため息ばっかりでちゃうよ…
なんで自己紹介で自分の名前噛んじゃったんだろ……。

「おぃ」
この声は…
「海(かい)じゃん」
この人は相田 海(あいだ かい)あたしの片思いの相手…
っと言っても見向きもしてないだろうけどね。
「美夜お前あれはないだろ-」
「仕方ないじゃん!噛んじゃったもんわぁ……」
声が震えてきた…
「まぁそこがお前らしくていいかもな。」
「本当に?」
「あぁ本当だよ。」
嬉し過ぎ-海にこんな事言われたの初めてかも…

「じゃあ俺先行くな。」
「うん。また後でね。」
あたしは海と別れて…
しばらくぼぉ-としようと思ったら
「おぃ山川」
って誰かに呼ばれた…
「はい?」
と言いながら振り返るとそこには…昨日の自己紹介をさせた張本人の仙石だ…
「教室に行かなくていいのか?チャイムなるぞ…」
「あっ本当だ…ありがとうございます。」
と言って走り出したら…
ドッテッ
何かに引っ掛かってこけてしまった……
またこの人の前でドジしちゃった。
絶対変に思われてるよ………
「大丈夫か?」
「はい。大丈夫です。」
顔が赤くなってるのが自分でもよくわかる。
「今の相田だったな?お前相田の事好きなんだろ?」
えっ?
唐突過ぎる質問に戸惑ってしまったがこっくりと少し頷いて
教室に戻った。
何で…仙石があたしの好きな人を簡単に当てちゃうの?
そんな…変だったのかな?
「美夜?」
「あっ桜…」
「どうしたの?なんかあったの?言ってごらん。」
桜の言葉に安心して…
涙ぐみながら
さっきの出来事を話した……
そして桜は考えながら
「仙石って変な先生だね…一発で好きな人当てるとかどんな感の持ち主なんだろうね…?」
「うん。怖かったしなんか何でも知ってそうで不安…」
「大丈夫だよ。そんな事ないって!」
「そうだといいな。」
そう言って…
不安な気持ちだけを残して家に帰った。
< 4 / 6 >

この作品をシェア

pagetop