続編 Heat haze〜陽炎〜
儚くて
掴めなくて


触れたと思っても
そこには何もなくて


陽炎のように


虚ろな炎が俺を燃やす



ダメだ


これ以上このままだったら…


りょうを腕の中に閉じ込めたくなる


無理矢理にでも
俺のモノにしたくなっちまう


引き寄せた腕を
そっと押し戻した



ねえ、
そんな顔しないでよ…



なんで
そんな寂しそうな顔するの?





……

…………



りょうが出ていった部屋


俺はギターにしがみついて瞳から落ちる
小さな思いを拭い去った



そこからは
驚くほど容易く
曲が出来上がった



下手なラブソング


ただ
りょうへの思いを綴った


それから
連絡のとれなくなった
りょうへ


届くかな?


いや、
届かなくてもいい


俺はこの歌を唄うよ

声が枯れるまでとか
命が尽きるまでなんて
つもりはないけど



りょうが
何処かで笑って
幸せであるなら

それでいい


たとえ
他の誰かの隣にいたとしても


何処かで流れる
この歌を聞いて


俺を頭のすみにでも
思い出してくれれば


それでいいんだ
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