続編 Heat haze〜陽炎〜
カウンターで一人お酒とご飯を食べている様子のモト兄
その視線がゆっくり私を捕らえる
私はパッと俯いて
賢斗くんの影に隠れた
「どうした?」
心配そうに覗き込む賢斗くん
「大丈夫。何でもない。」
どうか
モト兄と離れた席でありますように
そんなことを願う私をよそに賢斗くんは艶子さんに話しかけた
「予約していた柊ですけど。」
予約していた?
もしかして…
「は、はい。
お待ちしてました。こちらへどうぞ。」
艶子さんに案内されたのは小さなバラが飾られた席
艶子さんは私を見ない
私も艶子さんを見ない
モト兄とは
お互いに背を向けて座る形になって内心ホッとした
「一度やってみたかったんだよな?こういうの。」
そして
あらかじめ用意されていただろうコース料理
全部…私のため…
私を喜ばせたくて
こんなに用意してくれたのに……―
私の全神経は
意識は
背中に集中している
何も話さずもくもくと料理を食べているのか
カウンターからは会話が聞こえない
「…でさ、その時に思ったんだ。」
「え?」
後ろを意識しすぎて賢斗くんの話を聞いていなかった私は聞き返した
「だから…初めて見たとき思ったんだ。
この子が好きだって。」
思わず言葉を飲み込んでしまう
「俺…りょうちゃんが好きだよ?
誕生日より…すこし早いけど…。」
そう言って
テーブルのしたから出てきたのは
飴細工の花束が光る小さなバースデーケーキ
「お誕生日…おめでとう。」
ドキンッ!
はにかむような笑顔と
真剣な眼差し
そんな賢斗くんから届いた真っ直ぐな気持ち
捕えられて私は動けない
ガタンッッ!!
その時
後ろから大きな音が聞こえた
その視線がゆっくり私を捕らえる
私はパッと俯いて
賢斗くんの影に隠れた
「どうした?」
心配そうに覗き込む賢斗くん
「大丈夫。何でもない。」
どうか
モト兄と離れた席でありますように
そんなことを願う私をよそに賢斗くんは艶子さんに話しかけた
「予約していた柊ですけど。」
予約していた?
もしかして…
「は、はい。
お待ちしてました。こちらへどうぞ。」
艶子さんに案内されたのは小さなバラが飾られた席
艶子さんは私を見ない
私も艶子さんを見ない
モト兄とは
お互いに背を向けて座る形になって内心ホッとした
「一度やってみたかったんだよな?こういうの。」
そして
あらかじめ用意されていただろうコース料理
全部…私のため…
私を喜ばせたくて
こんなに用意してくれたのに……―
私の全神経は
意識は
背中に集中している
何も話さずもくもくと料理を食べているのか
カウンターからは会話が聞こえない
「…でさ、その時に思ったんだ。」
「え?」
後ろを意識しすぎて賢斗くんの話を聞いていなかった私は聞き返した
「だから…初めて見たとき思ったんだ。
この子が好きだって。」
思わず言葉を飲み込んでしまう
「俺…りょうちゃんが好きだよ?
誕生日より…すこし早いけど…。」
そう言って
テーブルのしたから出てきたのは
飴細工の花束が光る小さなバースデーケーキ
「お誕生日…おめでとう。」
ドキンッ!
はにかむような笑顔と
真剣な眼差し
そんな賢斗くんから届いた真っ直ぐな気持ち
捕えられて私は動けない
ガタンッッ!!
その時
後ろから大きな音が聞こえた