444
放り投げたカバンからノートを取り出すと、ペンを握りしめ、一心不乱にやつらへの恨みを書きなぐる。

ううん、僕をいじめてたやつだけじゃない。

遠巻きに冷たい目をして眺めていたクラスのみんな。

必死でいじめを訴えても、聞いてくれなかった教師。


「みんな嫌いだっ!みんな死んじゃえ!」

声に出して書きなぐる。


ひと通り書き終わると、なんだか少しだけスッとした。

でもそれは、一瞬だけのこと。

すぐに重い気持ちがムクムクと持ち上がる。

壁の時計に目をやる。

・・・この時間なら
< 8 / 265 >

この作品をシェア

pagetop