新米教師"L"
環の後ろには鬼のような形相のレンが立っていた。

「てめぇ…っ、俺のエルになにしてんだぁ…!?」

「い、いやっ、そもそもエル先輩はレンさんのではないですしっ、さっきのはエル先輩が自分からっ…」

「口答えすんなぁっ!!」

環の頬にレンの拳が叩きつけられた。

「ぐぼっ!!」

3メートルほど吹っ飛んだ環を支える者は誰もおらず、そのまま地面を転がった。

「うおぉ、飛んだなー!」

「…ったく、エルもエルだぜ。
そんなこと、学校の男どもにもやってんのか?」

「ん? そんなことって?」

「……ま、いいや」

キョトンとした表情も可愛い、なんて思いながらレンはニッと笑った。


< 138 / 202 >

この作品をシェア

pagetop