明日晴れたら、
電車内で、私はずっと言いたかったことを言った。
「…今日、高嶋くんにお礼をするために来たのに、私ばっかり楽しんじゃって…ごめんね」
「え…美和…? なに言ってんの。俺、美和と来れただけで十分楽しかったけど」
「…え…本当…?」
高嶋くんを見ると、優しい表情で私を見ていた。
「うん。ありがと」
少し目を細めて柔らかく笑う高嶋くんを見て、安心した。
「良かった…また、行こうね」
「えっ」
私がそう言うと、目を丸くして驚く高嶋くん。
…私、変なこと言ったかな…?
「…ん、また、行こうね」
高嶋くんは少し頬を染めて頷き、すぐにそれを隠すように、マフラーを鼻まで上げた。