僕は君の名前を呼ぶ
「まだ完全に説得できたわけじゃないけど、頑張りなさいって…!」
「よかったな!俺も応援する!」
「フフッ、ありがとう。でも、青木は自分の勉強もあるでしょ?」
「あ…、そうか…」
本心だったのにな。
まさか真面目にこういう反応をされるとは思わなかった。
「これから3月までつらいこともいっぱいあると思うけど、一緒に頑張ろうね」
“一緒に頑張ろうね”
この一言で、俺は合格したかなような気分になってしまった。
ふと、時計を見るとそろそろ下校時刻になりそうだった。
「…やべっ、もうこんな時間!?引きとめちゃってごめんな!家まで送るよ」