僕は君の名前を呼ぶ
「ごめん、変なこと言って」
こんなこと言うなんて、変態か?
「ううん、恥ずかしいけど嬉しいから大丈夫!」
「…嬉しい?」
「うん。“彩る花”でアヤカって読ますでしょ?名前負けしてるって思ってたから」
誰かに指摘されたのだろうか。
名前負けなんかしてないし、むしろピッタリだと俺は思う。
「自信、持っていいと思うよ」
「…ありがと」
そういうと彼女は静かにうつむいた。
髪が掛かって、顔がよく見えない。