保健室の甘い時間
「美咲さんも俺の事、名前で呼んで欲しい。いつまでも“先生”は嫌だ。そりゃ、仕事中は仕方ないけどさ」


そう言いながら、吉岡先生は私をまっすぐ見つめる。


「えっ……、えっと……」


何て呼んだらいいんだろう。


付き合い始めてからも、“吉岡先生”としか呼べなかった。

急に呼び方を変えるのは、やっぱり恥ずかしい。


なかなか呼べないでいる私に


「永井先生の事は名前で呼んでいるのに?」


吉岡先生は頬を膨らまし拗ねる。


「だから、永井先生は大学生の頃からの友達だし」

「だから?」

「“だから?”って言われても……。昔からそう呼んでいるし。それに、大学の友達みんな永井先生の事、名前で呼んでいるよ?」

「そんなの関係ない」


吉岡先生は拗ねたまま。


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