あたしとあなた
五十嵐くんの後ろをずっとついて歩くあたし
「ねえ、なんで後ろ歩いてんの?」
それってついて来んなって意味?
「え、あ、その〜」
「隣歩きなよって言ってるの」
少しホッとした
「いいの?」
「小学生の通学班じゃないんだからさ」
「ぷっ」
なんかふと笑っちゃった
「ほら、はやく」
腕を引かれて五十嵐くんの隣へ
「ありがと」
「どおいたまして」
五十嵐くんは自然と歩幅を合わせてくれる
さすがだな~って思った
「どっち?」
校門に来たところで五十嵐くんに声をかけられた
「へ?」
「家。どっち方向なの?」
「こっち。ひだり方向」
「そ。じゃあ案内して」
ついてきてくれるってこと?
「い、五十嵐くんは?」
「ん?僕はあっちだけど」
つまり反対方向
「えっえっえ!あたし1人で帰れるよ?」
「僕がしたくてしてるんだけど。文句ある?」
不機嫌そうに言う五十嵐くん
「ないけどいいの?」
「キミには空の色みえないの?」
え?とおもって空を見上げた
「…真っ黒」
「1人で帰ったら変態の餌だよ」
サラリと恐いこと言う
「おとなしく僕と帰るべき」
ね?と同意を求めるように言う
「じゃじゃあ、お言葉に甘えます」
「それでよし」
ドキドキした。