あたしとあなた
「………んっ」
「これも秘密ね」
相変わらずカワイイ微笑みを浮かべて言う
「な、んで」
「いずれわかるよ」
「………」
「ほら、これ提出して帰ろう」
担任に渡された課題を五十嵐くんは
ヒラヒラさせてあたしにかばんを渡す
「あ、アリガト」
「どおいたまして」
五十嵐くんのすぐ後ろをついて歩くあたし
こうみると、五十嵐くん背が高いな~とか
後ろ姿もかっこいいな〜なんておもってたら
突然とまった五十嵐くんの背中にぶつかった
「…痛っ」
「なにしてるの?職員室ついたよ?」
なんだか恥ずかしくなって下を向いた
「じゃあ提出してくるね。あ、ここで待ってて」
「あ、うん」
………あたし、五十嵐くんとキスしちゃった
思い返すとなんだか頬が熱い
なんでだろ、奏人とはこんなこと思わなかったのに
「熱でもあるの?顔赤いけど」
突然聞こえた声にびっくりして
体が跳ね上がった
「そんなにびっくりしないでよ。それより熱?」
「熱じゃないから!」
「そ?じゃあ帰ろうか」