壊れるくらい抱きしめて
私をきつく睨みつけて謝罪とは思えない口調を放った黒岩さんは松本さんに掴まれた腕を振り払って個室を出て行った。


嵐が急に去った。この状況を一番把握できていない私は理美が心配そうに背中を撫でてくれても反応を示すことが出来なかった。



「ごめんな、ちょっと嫌な思いをしたかもしれないけれどどうしても俺はあの子を見過ごしたくなかったんだ。あんな謝り方で気分は悪いだろうけれど」



「ほんとよ!松本が黒岩を連れてきたときはどうしようかと思ったけどなんとなく考えが分かったからあえて無視してたけど本当にあいつ嫌なやつね!!」



どっかに異動でもしないかしら。とメニューを広げる優香さんに林さんが説明しろよとまくし立てる。


メニューを開きながらことの成り行きを林さんと理美に説明する優香さんの横にそっと移動してきた松本さん。

短髪の黒髪で奥二重の瞳は優しげ。ネイビーブルーのネクタイは少し緩めてあってそれが妙に色っぽい。


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