【完】女優橘遥の憂鬱
 『あぁ、こんなの初めてだ。気持ちいい!!』

ソイツが雄叫びを上げる。


『わぁ、いいな。俺にも遣らせてくれ。百戦錬磨のアンタが言うなら間違いない』
私が椅子の頭の部分からの手を上げないように手錠を掴んでいた男性が言った。


『あぁいいよ。もうちょっとで終わらせるから』

ソイツはそう言った後で更に凄まじく私に襲いかかった。




 『いいか、その手は絶対に放すなよ。コイツ何をするか判んねえからな。初めての時だって一度遣られたら諦めるものなのに……な?』


暫くして、もう一人の男性が私の後ろに立った。


でもその人は、今まで椅子の向こうにいた人ではない。

だってまだソイツはそのままの状態で、私を拘束していたのだから……


(三人!?)
私はその時始めて回される意味を知った。


(あぁイヤだ。一人だけでも苦痛なのに……後何人居るの? 一人? それとも二人? いや、違う。監督まで入れたら、多分後三人だよ……)

私は何時終わるかどうかも判らない撮影に頭を抱えた。


(そうだ。撮影だったんだ。じゃあ、カメラマンも!?)

そう思った瞬間、又股間から足が見える。
それらは複数あった。


その内の一人はもう既にズボンは脱いでいるらしく、最初の人のが抜かれた後交代するようにすぐに局部をそれでまさぐっていた。


私は又拒否をしようと下腹部に力を入れた。

でもソイツも平然と、それをめり込ませて来た。


『本当だ気持ちいい。まるで中が絡み付いてくるようだ』

私が幾ら頑張ってみても無駄な抵抗だったようだ。


『ああ、気持ちいい。こんなに力まれると此方も本気になるから、グイグイ締め付けられるな。こんな感覚初めてだ。だって俺で三人目だよね。まるで初めてのようだ。この女、マジで凄い!!』

そう……
私はとうとう、三人の男性の餌食になっていたのだった。




 結局私は三人のAV男性俳優の思うがままに弄ばれたのだった。


そしてその男性俳優が、今目の前にいる撮影クルーだったのだ。




 何故目隠しなのか今やっと解った。


やはり私に素顔をさらけ出したくない人達だったんだ。

この三人は特に、婦女暴行罪として逮捕されされないかと魚籠付いていたのだった。

そう……
それは確実に犯罪行為だったのだ。


強姦罪の時効は七年のようだ。
私はその事実まで知らずにいたのだった。

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