ごめんね、ボクのカラダ
荷物を降ろし自分の部屋で落着いた。4ヶ月自由がきかない寝たきりは長かった。もう戻りたくない。刑期を終えた囚人もこんな気持ちなんだろうか?荷物の整理をしながらそんな事を考えた。
会社に復帰するために体のコントロールを付けなければならない。ある意味、体たらくな生活をしていた自分の体に鞭を入れなければならない。でないと、会社に復帰しても体力がついていかないと裕樹は思った。しかし、それが間違いだった。
自宅安静しながら朝は出勤時間と同じ時間に起きて、10時頃からPCに向かった。
最初は休み休みしていたが、そのうち休憩を取る迄の感覚が長くなって自然と机に向かっている時間が長くなった。当然、椅子に座る時間が長くなったのは創部にいいはずがない。
週1度の通院の時以外は殆ど外出せず机に向かって、仕事復帰した時のネタを考えていた。裕樹の仕事はアイディア勝負な所があったので、こうした一人でこもる作業が多かったし、またそれはそれで嫌いではなかった。アイディアに詰ると詩を作ったり写真を撮ったり頭のリフレッシュはしていたが心のリフレッシュが出来ないでいた。なにか満たされない。いつもモヤモヤしている。
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