無愛想な彼が私を見ない理由
『岡野さんって何か抜けてるよね。
……………で、どの本が取りたいの?』
佐倉くんはスッと目線を本に移した。
「えっと………それ………です………」
私はその本を指差した。
『…………………何これ』
佐倉くんは少しだけ変な顔をした。
ケータイ小説だからだと思う。
けど、『何これ』と言われてしまえばどう言えばいいか、
分からない。
私は少し慌てた。
あまりにも佐倉くんがその本をじーっと見るものだから。