大好きな君の。
「何言って……」
「だから、好きになってくれんの?俺のこと」
からかいすぎた………?
憐ちゃんの真剣な表情。
2人だけの、この空間。
「 なんて、冗談だよ。冗談。 」
一瞬、ほんとうに一瞬、憐ちゃんが私のこと好きなのかと思った。
ふっと、憐ちゃんが笑う。
でも、目は笑っていなくて、それどころか、切なそうで。
思わず、憐ちゃんの頬に手を伸ばす。
「悲しかったら泣いていい。苦しかったら言えばいい。私はいつでも憐ちゃんの味方だからね」
私よりも、何cmも身長の高い男の子。
だけど、その背中はすごく小さいものに見えて。
今にも泣いてしまいそうな気がして。
憐ちゃんは、私の手をぱっと払う。
「何言ってんの。行くよ」