大好きな君の。




 憐ちゃんに職員室まで案内してもらった私。


 職員室に入ると、私の担任になるらしい女の先生、宮本先生に声をかけられた。



 1組に私は、入ることになるらしい。


 前の学校は、クラスはアルファベットだったから新鮮だ。



 ………そういえば。憐ちゃん、何組か聞き忘れてた。










「それじゃ、合図したら入ってきてね」











 宮本先生がそういって、1組の教室に入っていった。


 教室のドアのガラスから、憐ちゃんを探そうと中を覗く。











「みんなも、もう知ってるかもだけど転校生がいます」











 先生の一言で、教室が騒がしくなる。


 ガラスから覗いていたけれど、前席の子がこっちを見ているため思わず廊下の壁に背をつく。



 緊張、するなあ。












「入ってください」












 そんな声が聞こえた。



 今更心臓がうるさいくらい騒ぐ。


 もう、静かにしてよ……。



 大丈夫。大丈夫。




 じぶんを落ち着かせて、ドアを開ける。



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