ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛



「原さん」

「…青井くん…?」



廊下を逃げるように歩く私の背後からやってきたのは、まだブースにいるはずの青井くん。

突然追いかけるようにやってきた彼に、驚きながら普通を意識して顔を見る。



「ど、どうしたの?」

「…砂糖とミルク、ないんだけど」

「へ?あ!」



その言葉に自分の手元のトレーを見れば、そこにはのせられたままのいくつものスティックシュガーとミルク。

コーヒーを置いてすぐ逃げたい気持ちでいっぱいだったあまり、折角用意した砂糖たちを置いてくるのを忘れたということに今気付いた。



「ご、ごめん…」

「別にいいけど…どうかした?」

「え?」

「何か、様子変」



そう言って彼は、私の顔を覗き込むようにして見る。


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