ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
黙り込む俺に、目の前の速水さんは阿部さんより冷静にはぁー…と息を吐く。
「青井、お前は何をそんなにビビってるわけ?」
『ビビってる』
その言葉はこの心の揺れを容赦なく問い詰める。
臆病な心は、いつも『どうせ』と諦めたフリで距離を置くんだ。怖いから、壊す前に嫌われる前に、逃げているんだ。
「お前は無口で自分から話すようなタイプじゃないから、いつもは俺もあれこれ聞かないけど。今くらいはちゃんと話せよ。正直な気持ちを、隠すな」
たまには、そんな俺の心を
「…怖いんすよ」
「え?」
「原さんに、触れるのが」