ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「青井、くん…?」
「…行くよ」
「へ?あっ、えっ??」
驚き戸惑ううちに、彼は私の腕を引っ張りその場を去る。
そんな彼に連れられるがままバッグを持ち桐谷さんに頭を下げると、彼は止めることなくその姿を見送った。
そして連れられるがまま出てきた外は、明かりの灯る夜の都会。
青井くんは私の歩幅など気にすることもなく、スタスタと歩いていく。
「ま、待って青井くん…」
そのスピードに、足がついていかない。必死に小走りになる足に、驚きに、心臓が鼓動を早くする。
ど、どうして青井くんがここに?なんで、どうして…なんで?
いくら考えても全く検討もつかず、私はひたすら頭をぐるぐるとめぐらせる。
なんで彼がここにいて、なんであの場から連れ去って、なんで…もう、いくら考えてもわからないよ。