ツンデレな彼と甘キュン社内恋愛
「打ち合わせ終わったー?」
「うん。今ちょうど」
「あれ、原なんか縮んだ?今朝より小さくなった気が…」
「失礼な!元からです!」
「あはは、そうかそうか。原は元からチビだったなー」
「もう亮、美紅をからかわないのー」
亮さんは148センチという決して高い方ではない私の身長をネタにからかうと、バカにしたように笑う。
男性が多く、数少ない女性たちも割と皆背の高い人が多いうちの会社。そんな中で私の身長は街で見るより小さく見えるのだそうで、こうしてからかわれるのももはや日常。
笑う亮さんとそれを叱る雛ちゃん。そんな二人と並んで廊下を歩いて行く。
「そういえば新しい班編成出たの、見た?」
「あ、そういえばもうそんな時期だっけ。忘れてた」
「そう言うと思って、リスト持ってきてあげたよ。明日までに移動済ませておくようにってさ」
雛ちゃんはそう言って、私服勤務の会社だからこそ許されるのであろう丈の短いスカートのポケットから四つ折りにした紙を取り出してみせる。